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【解決事例】養育費の減額調停の申立てにおいて、養育費額を0円とできた事例

  財産分与 ポイント
サポート前 減額できず 離婚の際に離婚条件面を公正証書に定めを設けていたため、減額を求める場合には養育費減額調停の申立てを行う必要がある。
   
サポート後 0円
受任後3か月足らずでの養育費額を0円とする審判の獲得。
現在の夫と再婚して子らを養子縁組をしていたという事情が考慮された
 

事案の概要

依頼者は、離婚に際して元妻に言われるがまま離婚条件面について公正証書を作成し、その定めに従った養育費を毎月欠かさずに支払ってきました。しかしながら、最近元妻より再婚することになり、再婚相手と子らを養子縁組することになったと連絡を受けました。
 
養子縁組により子らとの法律上の親子関係がなくなった以上、養育費について公正証書の定め通り払っていくのは納得いかないということで当事務所にご相談いただきました。
 

弁護士のサポート

公正証書の定めがある以上、減額を求める場合には養育費減額調停の申立てを行う必要があります。したがって、受任後すぐに養育費減額調停の申立てを行いました。
 
元妻としては、頑なに従前の養育費額を譲ることがなかったため、協議での解決は不可能と判断し2回目の調停にて不成立して頂き、審判に移行してもらいました。そして、審判の際に意見書として養子縁組により子らとの法律上の親子関係がなくなった以上、基本的には実親の監護義務が二次的になるという点を中心に主張いたしました。その結果として、最終的に公正証書中養育費の定めを5万円から0円にする旨の審判を獲得することができました。わずか3か月足らずのスピード解決となりました。
 
なお、依頼者の方は養育費という名目ではないが、その子らの実の親であることは間違いないので、今後も経済的な支援はしていきたいという考えでした。
 

弁護士からのコメント

養育費については、再婚した場合に養育費の支払義務がどうなるのかについて考える必要があります。再婚しただけでは、法律上の親子関係は継続するため、法律上扶養義務が継続されます。したがって、再婚しただけでは当然には減額されませんが、扶養家族の増加(例えば、再婚相手との間に子を設けた場合)の場合にはその点が考慮されて減額の対象になることは十分にあり得ます。
 
また、そこから一歩進んで養子縁組をした場合、完全に法律上の親子関係が再婚相手との間にできますので、養育費の支払義務はなくなります。ただし、養育費の支払義務を完全になくすには養育費減額調停を提起する必要があります。とりわけ、公正証書で養育費の定めがある場合には、支払いがなくなると強制執行の可能性があるので、法律上完全に養育費の支払義務をなくさなければならないという特殊性があった事案でした。
 
再婚した場合に養育費の減額を求められるか否かについては、このように難しい問題をはらんでいるので、一度専門の弁護士にご相談されることをお勧めします。
 

 

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